好転反応とは

治療を受けた翌日に、身体が健康を取り戻す過程でだるいなどの疲れや痛み、発熱などの症状が現れることを言います。

治療をすることで、今まで滞っていたリンパや酸素の流れが良くなり、一気に毒素や老廃物が身体中を駆け巡ることで、好転反応の症状が起きるようになります。つまり、好転反応の症状が起きるのは回復の証だと言われています。

例)ヘルニア治療のためにマッサージをし、治療を受けた翌日に熱を発症したり骨盤の急激な痛みなどを感じるようになる。

このような症状は回復前の予兆で、2〜3日程経てば改善されます

好転反応の症状

①弛緩反応

不調だった身体の部位が、本来の機能や自律神経を回復しはじめる最初の段階で、アンバランスな状態からバランスの取れた状態に戻ろうと働き出す時期です。

症状は、急激な倦怠感・疲れ・発熱→水分を多く摂りましょう(アルコール、カフェインは控えましょう)

②過敏反応

慢性的に不調だった体の機能が覚醒し、体の状態は慢性の前の急性状態にまで戻ります。

複数の部位の具合が悪い時は、まず最も状態が悪い部位の反応が出て、そこが治り始めると、次に状態が悪い部位の反応が出始めるという点も特徴です。

そのため、具合の悪いところや痛みが移動するような感覚にもなるとされています。

症状は、全身の痛み、かゆみ、汗をかく、治療した箇所の炎症→休息しましょう

③排泄反応

細胞が活性化されることで解毒作用が現れ、老廃物や疲労要素などの分解、排泄機能が活発化されます。

症状は、吹き出物、発疹、ニキビ、尿の色が濃くなる、下痢が起きる→水分を多く摂りましょう

④回復反応

滞っていた血流が改善され、汚れた血液が一時的に体内を回り始めるとされています。

血流が促進されることで、新陳代謝が進んで、正常な機能を持った体に生まれ変わるイメージです。この時期を乗り越えることで、体調は元の正常な体に戻っていくでしょう。

症状は、発熱、吐き気、腹痛、だるさ、女性の場合は悪血。

体を横にして休めて安静の状態にする。

※好転反応は、体の悪い部分だけに症状が現れるとは限らす、悪い部分を良くするために体全体がバランスを整えようとしている反応なので、好転反応が身体にあること自体は悪いことではありません。

※厚生労働省は好転反応には科学的根拠がないと明示しており、そのため、2〜3日経っても症状が治らなかったり、症状がさらに悪化したりする場合にはすぐに医療機関に行くようにしましょう。

注意点

誰でも必ず感じる症状ということではなく、症状の度合いや期間には個人差があります。

好転反応と病気を見分けるポイント

次のような場合は、好転反応の症状と考えられます。

①不調な状態と並行して、良くなる症状も確認できる

例えば、「湿疹が出ている一方で、便通が良くなった」「足の痛みは改善しないが、食欲は出てきた」など。

②我慢できる軽度の不調や不快感の場合

下痢や頭痛など病気と同じような症状であっても、好転反応の場合、その症状は比較的軽度であることが多いです。例えば、「下痢のような症状は見られるが、腹痛は殆どない」「広範囲に湿疹ができたが、皮膚に痛みもかゆみもない」など。

症状が不快だとしても薬などで抑えたりしてしまうと、不調の根本的な原因が取れずかえって不調が長引いてしまう可能性があります。(施術を受ける以前の状態に戻ってしまう可能性があります)

好転反応期間中は症状を無理に押さえつけるようなことはぜずに、体の自然なバランスに身を任せるようにすると良いでしょう。

施術後に好転反応が出た際には、水分をたくさん摂り体を休めることが大切です。

水分をたっぷりとって休息することで血流が良くなり、身体の細胞に酸素や栄養を多く送り届けることができるようになります。細胞へ酸素や栄養を届けることで細胞の免疫が上がり、身体の回復アップに繋がることが期待できます。

好転反応と揉み返しの違い

揉み返し:体からのアラートサイン
マッサージによって筋肉が傷ついた時の炎症によるものです。

症状:施術した箇所が痛い、こりが余計にひどくなった、頭痛がする

好転反応:体が回復しているサイン
施術によって身体の老廃物や歪みが修正される際の一時的に起こる不快な反応

症状:体がだるくなる、眠気が出てくる、全身が熱い、火照る

※人の体はそれぞれ違いがあるので、この症状が出たら揉み返し、この症状が出たら好転反応とは断言できない部分もあります。